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February 03, 2006

憧れのハヤシライス②

その老夫婦、 ご主人は丸い黒縁のメガネの奥の瞳がそれはそれは優しげで、奥様は細身の体に暖かそうなニットでとても上品な方でした。

店員さんがスープをお勧めした所、 「まずはビールを頂こうかしら」と。二入でビールを飲みながら注文されたオードブルをつまみ、ご婦人は更に 「ジョニーオーカーの水割りを」と再度お酒をオーダー。か、カッコいい!!カッコ良すぎるくらいにサマになっていました。 (また私の将来の目標が一つ増えた瞬間でした。)

ハヤシライスを食べながらお二人の話しをスーギキー (盗み聞き)していた私m(_ _)m

以下はお二人の会話 (殆どご主人は聞き役でしたけどね!)

 

婦人「ビールもいいけど、 やっぱりジョニーウォーカーは最高ね!」

主人「・・・」

婦人「ねぇ、 どうして私がジョニーウォーカーを好きか知っている?」

主人「・・・」

婦人「昔、叔父がね」

主人「どこの叔父さん??」

婦人「ほら、 ○○に住んでいた叔父よー!」

主人「・・・」

婦人「その叔父がね、死ぬ間際に “ジョニーウォーカーが飲みたい”って奥さんに言ったの。そしたら病気だからダメって奥さんが言ってね、 その後少しして亡くなったのよ。そしたら奥さんが、こんなことならあの時飲ませてあげれば良かったって、 自分で自分を悔しがってジョニーウォーカーの瓶を壁に投げつけたの。でも、あれって瓶が丈夫で割れないのよねー。 その様子を見ていると何だか私、悲しくなっちゃってサ・・・。あれ以来よ、何故だかこれが好きになったの」

 

たぶん、 何度も同じ話をしてきたのだろうが、ご主人は微笑みながら話を聞いていて、それがとても自然で、「素敵なご夫婦だなぁー」 と感じていました。

帰ろうと席を立ったとき、 ご婦人と目が合いニッコリと微笑んで下さったので、こちらから話しかけてみました。「素敵なカップルですね!」 「もう50年も一緒にいるのよー!」

間近でみたご婦人は確かにお年を召していましたが、 素敵に年を重ねてきた風格がありました。そっと婦人の肩に置いた私の手にカシミヤのニットが暖かさを伝えてくれました。

 

人もお酒も、 いい年を重ねると風格とまろやかさが出てくるものなんですね。

確かに高いハヤシライスだったけど、 とてもいい経験をさせてくれたハヤシライスに感謝!

 

投稿者 ito : 02:00 PM | コメント (0) | トラックバック

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